毎年5月4日、5日に行う「上げ馬神事」で全国的にも有名な「多度大社」。御祭神は本宮に天津彦根命(あまつひこねのみこと)、別宮にその御子神の天目一箇命(あめのまひとつのみこと)をお祀りしています。天津彦根命は伊勢の神宮にお祀りする天照大御神の御子神になり、伊勢の神宮から見ると御子様と御孫様という関係になります。そのため「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」と古くから謡われ、北伊勢大神宮とも言われています。伊勢参宮の折には参拝に訪れる習わしが現在でも残っており、全国各地から篤い信仰を集めています。
「しあわせ祈願 多度大社」として知られるこちらでは、子どもの成長と人生の儀礼に多くの親子が訪れます。赤ちゃんが初めて神社にお参りをする初宮詣からはじまり、生後初めての節句に訪れる初節句。その後も七五三詣、入学・入園祝、髪上祝、元服祝などの祈祷を行ってくれます。お祭りごとのある時や参拝者が多い時には屋台やキッチンカーの出店もあり、賑わいます。
「幸せ運ぶ神の馬 白馬伝説」も有名です。古くより馬は神の使いであり、願いを届け人々に幸せを運ぶとされてきました。その願いを神に届ける使者の役割を果たすのが、古来神体山と仰がれてきた「多度山」に1500年以上前から棲むといわれる白馬です。多度山の小高い丘の上には、遠くに広がる街並みを見はるかせ、人々の折節の喜怒哀楽を静かに見つめている白馬の姿がとらえられたそうです。天翔る馬には翼を与えたように、その姿を変えて神の懐へと走り去ると、人々の幸せや出会い、喜びを乗せて、再びこの地へ舞降りてくると語り伝えられています。
2022年より顔出しパネルが登場しています。参拝後のお土産にはやわらかくてもっちりとした生地の中にあんこが詰まった「やかもち」(6ケ入り、900円)をどうぞ。また、第2日曜には「多度大社前」の駐車場で地元の人たちが朝市を開催しています。
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ENJOY1神馬「錦山(きんざん)」がお出迎え
白馬伝説や上げ馬神事、流鏑馬祭など、馬にまつわる神事が行われることから「多度大社」では特に馬は神聖な動物として扱われています。神馬がいる神社は全国的に数少なく、県内では「多度大社」と「伊勢神宮」のみ。「多度大社」では神馬「錦山」が毎日境内の神馬舎にて神様にお仕えをしています。
その「錦山」に人参(1皿100円)をあげることができますよ。
ENJOY2三重県無形民俗文化財「多度祭 上げ馬神事」
上げ馬神事は、多度大社の例祭である多度祭において、毎年5月4日・5日の両日行われる奉納行事。その起源は南北朝の頃に始まり、武家豪族ならびに、氏子逹が古式のまま神様に奉納する行事として行われてきました。しかし、織田信長の兵火に罹り約40年の間中断。徳川家の時代となり、本多忠勝公が桑名城主につかれ神社の再興をなし、第2代城主・本多忠政公により祭事が復興され、多度祭・上げ馬神事が再開されました。この頃より御厨制度が確立し、広大な祭事となって今日に至っています。人馬一体となり約2mの絶壁を駆け上がる、躍動的な多度祭の上げ馬神事は迫力満点です。
ENJOY3晴れ着姿が可愛い七五三
10、11月になると晴れ着を着た家族が揃って神社にお参りする姿が見られます。子どもの健やかな成長をお祈りする、幸せなひと時を「多度大社」で過ごしませんか。