東海道関宿

江戸の日本橋から京都の三条大橋までをつなぐ東海道の宿場町、関宿。今も古い町並みが大切に残されており、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。昔ながらの街並みを歩くと、国宝から今風のカフェまで様々な発見がいっぱい。季節ごとに開催される祭りやイベントには、今も大勢の観光客が訪れます。歴史や古い建物に興味がある人はもちろん、おしゃれな写真を撮りたい人にもぜひ訪れてほしい場所です。

江戸から京都までを結ぶ江戸時代の街道、東海道にある53の宿場町の中で、江戸から数えて47番目にあるのが亀山市の関宿です。昔の賑わいを思い起こさせるような街並みが残っており、昭和59年に国の重要伝統的建造物群保存地区（重伝建）に選定されました。まるで時代劇の現場にいるような気持ちになる、ノスタルジーあふれる関宿の街並みを歩いてみると、楽しい発見がいっぱいです。
まず立ち寄ってほしいのが、関宿のシンボルでもある「関地蔵院」。行基により建立されたこの名刹には日本最古の地蔵菩薩がまつられており、境内の本堂、鐘楼、愛染堂の３棟の建物は国の重要文化財に指定されています。さらに通りを進んでいくと、和菓子屋さんや駄菓子屋さん、おしゃれなカフェなど古い建物をいかしたお店が多くあるので、気になったお店をのぞいてみるのも楽しいでしょう。

精一杯や限界を表す「関の山」という言葉の語源となった関の山車（やま）を展示する「関の山車会館」や、再建された町家を利用した「関宿旅籠玉屋歴史資料館」など、歴史に触れられるスポットに立ち寄ったり、街並みを見渡せる「百六里庭・眺関亭」で写真を撮ったりと、さまざまな形で関宿を体感することができます。観光駐車場の一角には、誰でも無料で利用できる足湯「小萬の湯」があるので、街歩きにつかれた足を休めてください。

ENJOY1

季節ごとの祭りやイベント

2月中旬～3月上旬にかけて、施設や民家にひな人形が飾られる「東海道のおひなさま亀山宿・関宿」、7月下旬には、夕刻から関の山車が提灯を灯し、笛やお囃子に合わせ街道筋を巡行する「関宿祇園夏まつり」、8月下旬には鈴鹿川の河川敷で「亀山市関宿納涼花火大会」、11月上旬には、大名行列をはじめとした時代行列が練り歩く「東海道関宿街道まつり」を開催。普段は静かな街並みが、大勢の人で賑わいます。

ENJOY2

銀行や郵便局の建物にも注目

漆喰の白壁、木の柵、瓦屋根、「書状集箱」と書かれたポストなど、景観に配慮した銀行や郵便局の建物にも注目です。郵便局には、幕府や領主からの掟や法度などが木の札に書かれていた「高札場跡」が再現されています。

ENJOY3

昔懐かしい駄菓子屋さん

町家を利用した昔懐かしの駄菓子屋「小平屋（おびらや）」には、10円や15円で買える駄菓子がたくさんあり、子どもたちにはスーパーやコンビニでの買い物とは異なる経験が楽しめそう。商品は子どもが取りやすいよう低く並べられ、優しいお婆さんがそろばんをはじいてお会計をしてくれるのも、大人には懐かしく、子どもには新しい体験です。